元祖SHINSHINさんのブログ

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憚りながら 後藤忠政著

1429円+税 宝島社 2010.5.29初版

著者の印税は、すべて高齢者福祉と児童福祉に寄付されるとのこと。
元山口組系・後藤組組長が組を引退し、天台宗にて得度したという話。

内容がどの章もエキサイティングで、一気に読める。

第1章 血筋
第2章 富士宮愚連隊
第3章 イケイケの時代
第4章 創価学会との攻防
第5章 山口組直参
第6章 生涯の友・野村秋介
第7章 東京進出
第8章 バブルの勝者
第9章 政界の品格
第10章 渡米肝移植
第11章 引退の決意
第12章 得度

オイラは第6章がイイと思った。
野村氏については、故・筑紫哲也氏が彼が朝日新聞社で自害した折、「右翼のどこがいけないのというのですか?」と熱弁をふるった多事争論が懐かしい。また、あるパーティー券を巡って、あの豪傑、糸山英太郎氏をもギャフンと言わせたくだりが面白い。

第11章では、法律がガンガン厳しくなってきて追い詰められている状況がリアルに描かれる。組員とわかると銀行口座も解約されるそうだ。また、末端のしでかしたことで、上部がしょっ引かれるので、山口組からみても危ない奴らはどんどん破門されているという。その後の一般社会に与える影響が心配だと、著者は憂いている。ヤクザ崩れや小チンピラがもっとも手に負えない存在だと語る。貧困ビジネスの温床にもなっていると。

著者は政治・経済にも強く、総じて児玉系に近い思想を有しているようだ。
ちゃんとした保守政党の出現を願っているという。
フリーメーソンと闘ってくれる御仁に違いないとお見受けした。
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