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プロデュース(6263) - その①

投資のための「ニヤポンタンアンポンタン」風分析 S#002
プロデュース(6263) - その①「プロデュースの何がそんなに面白いの?」
僕はプロデュースのコアはその「設計能力」にあると思います。作っているものだけを見ると、産業機械屋と何が違うのか分かりにくいかもしれません。いろいろとこの会社の生い立ちを調べてみると、同社佐藤社長がプロデュースを始めたころは、設計図作成の下請けだったようです。ところが、請け負う設計図作成は多岐に渡ったようで、機械、エレクトロニクス、ソフト(コンピューター)とおおよそ満遍なくやられたようです。

ところでこのところ、(水平)分業やら、リソースの集中やら、アウトソーシングやらという話を企業の経営戦略に関してよく耳にします。これは得意分野に集中して効率を高めようという意味ですから、産業全体のトレンドとしては間違っていないのでしょう。ただ森羅万象すべて裏面があるはずです、裏がなければ表も存在しえませんから。この産業トレンドの裏面を僕なりに斟酌すると、「専門分野の蛸壺状態」ということが言えると思います。専門分野以外は感知しない・分からない、という訳です。PCでトラブって、ヘルプデスクに連絡するとハード側は「それはソフトの問題です」といい、ソフト側からは「それはハードの問題です」といわれてしまうあの状態です。

まさにここに、プロデュースのコア(強み・競争力の源泉)があると思います。テクノロジーが発展すると同時に専門性が高まり、機械、エレキ、ソフト(コンピューター)が独自に進化してしまって、それぞれのものを上手に融合・適正化して、組合せ・機能極大化するのが難しくなっていきているのではないでしょうか。そんななか、プロデュースは自ら蓄積した実験値集合体的リニアーな異分野融合設計能力で独自の付加価値を出しているのだと思います。また、ユーザー(プロデュースのお客さん)側では、同業でも各社工場の機材のレイアウトやラインのコントロール手法などスペックは微妙に違います。プロデュースはそういうお客さんのスペックに合わせるカスタム・チューニング能力があるのだと思います。なぜなら上記の異分野融合設計能力があるからです。このようなコア技術の積み重ねと営業の結果、結実したのが現在のプロデュースの製品群だと思います。

次回は財務や株価評価の議論をやってみたいと思います。
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1件のコメントがあります
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    プロデュースって、新興機械メーカーですよね?

    なるほど、既存の工作機械メーカーが効率を重視するあまり、セクショナリズムや外注化で情報が分断されている中で、プロデュースのカスタムチューニング能力が評価されているわけですね。

    私も過去にFA機器メーカーにいましたが、顧客の要求に合わせていかにカスタムチューニングできるかが問われていたのを思い出します。

    こういう強みをもった国内メーカーが成長していると、うれしくなります。