ちょいかぶおやじさんのブログ

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投資の中長期テーマに関するつぶやき②

久しぶりに日記を書いてみます。
相場も落ち着いてきたので、中期的な投資環境に関していくつか思うことを綴ってみようと思います。小生にとって日記を書く理由の一つは、もやもやした自分の考えをなんとか整理するきっかけを得ることですので、以下に書くというか、思いつくまま綴ることは、論理的にすっきり体系化されているわけではありません。

ということで、久しぶりに日記を書く言い訳とこれから書くことのいいかげんさに関する言い訳はここまでにして、本題に入ろうと思います。

投資環境という場合、投資先である会社、市場、業界、経済など、いわゆる会社の中長期的な収益力に関する状況(ファンダメンタル環境)と、投資対象である証券(株式や債券)が売買される資本市場の状況(投資家の動向を含む市場環境)、という2つの側面に分けて考えるということになるでしょう。

ファンダメンタル環境に関して、思うところとしては、・・・

①会社の中長期的収益を見通すためには会社のビジョンが明確でなければならない訳ですが、その肝心のビジョンが不明確な会社が多いのではないか。収益が上がれば良い、儲かれば良い、という会社ばかりなのではないか。そもそも、会社とは、ビジョン(自社の社会益、社会的使命とは何か、それを実現するために自社は何をする会社なのか、それをするために他社よりもより良く行うための自社の得意技は何か)を実現するためにヒトとカネを集める団体です。ヒトを食わせ、カネの出し手に文句を言わせない程度に収益を上げることを目的として、会社は活動しているわけではありません。戦後経済で、先進国に追いつけ、先進国を追い越せの時代においては、日本の会社はことさら自社のビジョンはこれだ、という必要はなかったと思いますが、今は違います。カネを稼ぐためだけに、不透明な先行きに関して仮説を立て、未来に先手を打ちつつ、今の困難に立ち向かい、克服することができるのでしょうか。会社のビジョンが明確でなければ、その会社を取り巻く事業環境をどのような範囲で認識し、経営上意味のある仮説を立て、現実に対応し事業環境と行動を修正していけないのではないでしょうか。日本の会社が社会と資本市場において長期的に存在意義と魅力を発揮できる否かの必須の条件がビジョンではないでしょうか。(前回の日記で書いたポイントの繰り返しですが、やはり最も危惧している点なので、書かずにいられませんでした。)

②日本は、ⅰ)社会インフラのリノベーション市場、ⅱ)高齢化社会に対応した製品・サービス市場、として、世界のフロンティアとなる可能性を秘めていることから、日本の会社から中長期的な投資対象が少なからず存在する可能性が高いのはないか、ということです。アクティブシニア(予備軍を含む)が多く、しかも、金融資産も少なからず持っている。65歳まで、あるいは70歳までアルバイトというかパートの仕事をしながらそれなりの収入を得られる可能性もある。そんなアクティブシニアがそれなりの数先行して存在しているところなど、世界を見渡しても日本に匹敵するところはほとんどないのではないでしょうか。そんな可能性のある日本社会において、そのようなビジョンを実現しようとしている会社であれば、長期的な投資対象として非常に魅力的ではないでしょうか。

③日本の粉ミルクや日本の乳首パットが中国で売れている、ということが示唆することを考えると、日本の製品の質に対する「こだわり」力というか「職人」魂というか、そういったものに対する世界の評価は高い、ということだと思います。中国やインドの急成長に伴い、資源・エネルギーへの需要が高まると共に、食料不足も懸念されています。この点は既に以前日記に書いたところですが、中国の経済成長に伴い、農業従事者が工場労働者・都市労働者にどんどん移行していっています。よほどの農業生産性の向上がなければ、食料は必ず世界的に不足してくると思われます。食料需要の急激な高まりに対して供給を確保しようとする過程で、食料の質が低下する可能性が高いのではないかと思います。どこどこ産のほうれん草は買わない、食べない。どこどこ産のほうれん草を使っている店では絶対にほうれん草のバター焼きは注文しない。といった消費行動が増えてくると思います。食品と質の合わさる分野に日本の会社の世界展開力が発揮される可能性があるのではないでしょうか。あるいは、製品とゼロ不良品の合わさる分野に日本の会社の活きる道があるのではないでしょうか。検査機器装置やトレーサビリティを向上させる商品やシステムなどがおもしろいのかも知れません。

ほかにもこれはどうかな、といったポイントはあるのですが、ファンダメンタル環境に関するコメントはこの辺にして置きます。

次回の日記には、市場環境で思うことを書いてみたいと思います。
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1件のコメントがあります
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    もりさん
    2007/10/3 19:46
    僕も食料不足・水不足は日々の生活の点からも
    不安というか危惧はしています。
    中国は農民の数を減らして生産力を高めてますし
    その分が将来どの様に影響するか心配です