当連結会計年度におきましては、金融・システム開発事業をコア事業に、外国為替証拠金取引(FX)システムをはじめ、CF
D、バイナリーオプション等の新たな金融取引システムのラインナップ拡充と機能強化に注力し、金融システムのレベニュー
シェア型ASP 事業の一層の収益力強化を図るとともに、グループシナジーを最大限に活用した、システム受託開発、BPO
(ビジネスプロセスアウトソーシング)事業並びにweb アプリケーション等の自社企画・開発を推進することで業容拡大を目
指し、グループ事業全般を対象としたコスト削減施策を確実に実行することにより利益拡大を図ってまいりました。
しかし、当連結会計年度の連結業績につきましては、主力の金融事業において、平成23年8月に外国為替証拠金取引(以
下、「FX」といいます。)における証拠金規制(レバレッジ規制)が変更されたほか、相場環境の停滞等に起因する投資マイ
ンドの低下により、業界全体で取引高が減少傾向に転じました。当社グループにおきましてもこの市況全体の変動が低調
に推移した影響から、金融サービスのレベニューシェア型ASP事業の業績が伸び悩んだこと、当連結会計年度中に計上を
見込んでいたシステム受託開発の納品時期に変更が生じたこと等を要因に、当初予想を大幅に下回る結果となりました。
さらに、当社グループでは、アジア諸国におけるFX事業の展開可能性を検討しておりますが、当初想定しておりましたより
も準備に時間を要しており、軌道に乗せるまでに至らなかったことも、当初予算を下回った理由であります。また、平成24年
1月に当社連結子会社である株式会社EMCOMヘルスケアがバランスシートをスリム化する目的から債権譲渡契約を締
結したことにより376百万円の特別損失が生じたことも予想当期純利益を下回った要因であります。
この結果、売上高は2,481百万円(前回予想比27.5%減)に留まる見込みとなりました。営業利益、経常利益につきまして
は、売上高の変動に伴い、売上原価を中心とした営業費用の削減を機動的に実行してまいりましたが、一方で、第2四半
期以降の新経営体制への移行に伴い、グループ管理体制の強化を図るとともに、金融・システム開発事業においては、今
後の展開を見据え、新たな金融取引システムの開発及びweb アプリケーション等の自社企画・開発に注力した結果、人事
関連費用及び研究開発費等が期初予想を上回って推移したことから、営業損失は205百万円、経常損失は157百万円とな
りました。
また、当期純損失は、新株予約権の消滅に伴う新株予約権戻入益80百万円の発生等による特別利益93百万円の計上が
損失圧縮に貢献したものの、平成24年1月26日付適時開示にてお知らせいたしました貸倒損失376百万円を含む特別損失
376百万円の計上により、当期純損失は1,033百万円と前回予想を1,138百万円下回る見通しです。
一方、個別業績においては、連結子会社から収受する業務受託収入が見通しを上回って推移したことから、売上高は314
百万円(前回予想比16.3%増)と当初予想を上回る見通しです。
一方、営業利益及び経常利益は、グループ管理体制の強化に伴う人事関連費用等の増加、子会社からの借入に伴う支払
利息割引料の増加、及び営業外費用に子会社債権に対する貸倒引当金を計上した影響から、営業損失は302百万円、経
常損失は770百万円と前回予想を下回りました。これにより、当期純損失は750百万円と前回予想を665百万円下回る見通
しです。
(注) 業績予想につきましては、いずれも本資料の発表日において入手可能な情報に基づくものであり、今後の不確定な
要因により実際の業績が予想値と異なる場合があります。