当社は、剰余金の配当につきましては、株主の皆様への利益還元を経営の最重要課題の一つと考え、財務体質の強化を図りながら安定的な配当を実施することを基本方針としておりますが、平成21年3月期に多額の当期純損失を計上し、誠に遺憾ながらそれ以降無配を継続してまいりました。
この間、当社は、株式会社地域経済活性化支援機構(旧株式会社企業再生支援機構)からの支援を受け、株式会社宮津製作所との事業統合、管理体制をより一層強化することによる個別案件の採算性の向上、全社挙げての更なる固定費の削減、製造工程見直し等による原価低減と生産性および品質の更なる向上に努めてまいりました。一方、遊休資産の処分や長期滞留債権の回収による財務体質の強化に努めてまいりました。
また、平成25年5月には、当社株式に対する公開買付けにより、新たにフェニックス・キャピタル・パートナーズ・ナイン投資事業有限責任組合(以下「PCP9」といいます。)およびフェニックス・キャピタル・パートナーズ・イレブン株式会社(以下「PCP11」といいます。)を株主に迎え、上記の取り組みを継続および発展させてまいりました。
この結果、業績および財務体質の改善が進み、当期において普通株式、及びA種優先株式に対する配当金、並びにA種優先株式償還の原資を確保できる見通しとなりました。
これらを踏まえまして、当社とPCP9及びPCP11が今後のA種優先株式の償還もしくは転換の方針について協議をいたしました結果、当社は平成26年3月7日開催の取締役会において、PCP11が有する当社A種優先株式の一部について、当社定款に定める取得条項に基づき取得すること、及び当該取得したA種優先株式(自己株式)を消却することを決議いたしました。
なお、平成26年3月7日付けで、PCP9から、当社定款の定めに基づき、その有する当社A種優先株式の全部について、普通株式を対価とする取得請求を受けております(平成26年3月7日開催の取締役会において、当該取得したA種優先株式(自己株式)についても消却することを決議いたしました)。
株主の皆様には、長期に亘り多大なるご迷惑をお掛けしてまいりましたが、これまでのご支援に感謝申し上げるとともに、今後も業績向上に邁進し、更なる企業価値の向上に努めてまいります。
また、今後の業績および財務状況に応じて、中間配当の実施も検討していく予定です。