平成26年3月期の売上高の減収要因は、リード抗体ライセンスアウト事業において、抗セマフォリン3A抗体の導出に至らず、期ずれしたことによるものです。
同抗体については、平成25年2月に動物モデルでの敗血症に対する治療効果を示唆するデータに基づき特許を出願しておりましたが、その後の研究で、敗血症において臨床的に意義の高いバイオマーカーが特定され、さらにがん細胞の浸潤を抑制する作用、抗がん剤に対する耐性を獲得したがん細胞に対する耐性解除作用等が新たに確認されました。本年2月には、これらの研究成果に基づくデータを実施例として盛り込み、PCT出願をいたしました。これらの進展により、特許成立の確度を上げたことで、今後の導出実現の可能性を高められたと考えています。
一方、創薬アライアンス事業及び基盤技術ライセンス事業は、おおむね計画通りで推移する見込みです。
上記売上高の減収により、営業利益、経常利益、当期純利益ともに前回予想と比べ減益となる見込みです。
<バイオマーカー>
血液や尿、その他の生体材料に含まれる物質で病気のタイプによって違いがあったり、病気の状態によって変化したりするものがあります。薬の感受性を予測したり、治療薬が効いて病気の進行や悪化が抑えられているかどうかを確認したりする目的で測定する生体由来物質を総称してバイオマーカーとよんでいます。
(注)上記の予想は、当社が現在入手している情報及び合理的であると判断する一定の前提に基づいており、実際の業績等は様々な要因により異なる可能性があります。